参考程度にお読み下さい
化膿性汗腺炎(慢性膿皮症)は、皮膚の深い部分に炎症が繰り返し起こる難病です。痛み、腫れ、膿、そして時には悪臭を伴うこの疾患は、患者さんにとって身体的な苦痛だけでなく、精神的な負担も大きいものです。周囲の理解が得られにくく、孤立感を感じる方も少なくありません。
化膿性汗腺炎Wikiは、そんな患者さんたちが一人で悩みを抱え込まず、安心して情報を得て、互いに支え合える場所を提供することを目指しています。当Wikiが運営するLINEオープンチャットは、開設以来、患者さん同士が温かい交流を育んでいます。この度、オープンチャットに集まった患者さんたちの貴重な声をお届けする記事企画、「LINEオープンチャット:化膿性汗腺炎の記録」がスタートしました。

この記事は、その記念すべき【第1弾】です。今回、掲載許可をくださったクローディアさん、いなさん、つきこさん、すももさん、miiさんの5名の患者さんの赤裸々な体験談をご紹介します。彼らが化膿性汗腺炎とどのように向き合い、日々の生活でどのような工夫をしているのか、そしてオープンチャットにどんな希望を見出しているのか、ぜひご覧ください。彼らの声を通して、化膿性汗腺炎との向き合い方、そしてオープンチャットの持つ「共感」の力を感じていただければ幸いです。
1. オープンチャットを知ったきっかけと参加への想い
化膿性汗腺炎は、その認知度の低さから、患者さんが情報を得る機会が限られています。多くの方が「自分だけではないか」という不安を抱えながら治療に取り組んでいます。このオープンチャットは、そんな患者さんたちが偶然の出会いをきっかけに見つけ、参加を決意した場所です。
1-1. 情報収集の難しさと偶然の出会い
クローディアさん、いなさん、つきこさん、すももさん、miiさんの皆さんそれぞれが、化膿性汗腺炎に関する情報収集の難しさに直面していました。
- クローディアさん:
- いなさん: 「初めまして。私も化膿性汗腺炎で正常な皮膚が手足と胸腹部くらいです。この辛さを共感し合えたら良いなと思い参加してみました。」
- つきこさん: 「気持ちが複雑な時こちらのチャットを見つけて参加させて頂きました。」
- すももさん: 「私もこのグループを見つけてホッとしました!」
- miiさん: 「なかなかわかってもらえなかったり友達にも言い難いのでわかってもらえる人がいるの嬉しいです」
化膿性汗腺炎Wikiやその関連SNS、そしてこのLINEオープンチャットは、患者さんたちが孤独な戦いの中で偶然見つけた「希望の光」のような存在であることが伺えます。特に、治療法が確立されていなかったり、珍しい病気であると感じる患者さんにとって、同じ境遇の人と繋がれる場は貴重です。
1-2. 「患者ならでは」の共感を求めて
情報収集だけでなく、患者さんたちがオープンチャットに求めているのは、何よりも「共感」でした。
- いなさん: 「この辛さを共感し合えたら良いなと思い参加してみました。」
- つきこさん: 「長文になりましたが、なかなか周りに理解のない病気なので皆さんと交流できたら嬉しいです。よろしくお願いします!」
- クローディアさん: 「患った歴も、ここに参加したのも浅い若輩者ですので、お力になれるかはわかりませんが、同じ難病を患う者として、お話を聞くことはできますから、愚痴でもなんでも話してください」
これらの声からは、化膿性汗腺炎が単なる身体的な病気ではなく、日常生活、人間関係、そして精神面にも深く影響を及ぼす疾患であることが伝わってきます。
2. 患者さんのプロフィール:年代・性別・抱える悩み
オープンチャットには、様々な背景を持つ患者さんが参加されています。ここでは、今回ご紹介する5名の患者さんの人物像を、発言内容から推測し、どのような悩みを抱えているのかを探ります。
2-1. 男性患者の視点:クローディアさん
クローディアさんは、オープンチャット内で「私は男性なので質問にはお答え出来ませんが」と発言されていることから、男性であることが分かります。患歴は2023年に発覚と比較的浅く、年齢は明確には触れていませんが、発言内容から比較的若い世代の可能性が考えられます。
クローディアさんが抱える主な悩み
- 治療法の模索と効果: ヒュミラが効かず、ビンゼレックスを試しているものの効果が現れるまでに時間がかかっていること。「私もヒュミラがイマイチ効かず、今年の3月からビンゼレックスを投与してます!」
- 臭いへの悩み: 夏場の臭いが特に気になり、香水やガーゼでの対策をしているものの、根本的な解決に至っていないこと。自分で「うわ!」と思うレベルの臭いがあるため、他者への影響を心配している様子。「夏場の今は特に臭いが気になるので困ったものです」、「自分の臭いで参ってしまう事が初だったので、今は慣れてきましたが、大変でした!」
- 日常生活への影響: 患部が鼠径部周辺であるため、長時間座ることが困難であったり、浸出液によりガーゼが手放せないこと。「私の患部は主に鼠径部周りになるので、普通の状態でも匂うであろう場所から膿やら血やら浸出液が出るわけなのでより悪臭がする(自分でしかめっ面になるレベル)のではないかと思います。」、「長時間座ることも難しくはなくなりましたが、違和感はやはりありますし少なからず浸出液が出てしまうので、まだガーゼはあてとかないとな~って感じですね」
- 情報の少なさ: この病気に関する情報が少なく、同じ患者の意見が聞けないことに難儀していること。「私もこの病気に関して全くと言っていいほど情報がなかったので」
2-2. 女性患者の視点:いなさん、つきこさん、すももさん、miiさん
女性患者さんたちは、共通して「デリケートゾーン」の症状や、ホルモンバランスとの関連、妊娠・出産への不安など、女性ならではの悩みを抱えています。
2-2-1. いなさん:長年の戦いと妊娠中の不安
いなさんは「初めて症状が出てから20年くらいになります」と発言しており、10代から症状に苦しんでいることが分かります。また、「現在妊娠中」であるため、年齢は20代後半から30代前半と推測されます。
いなさんが抱える主な悩み
- 長年の患歴と手術経験: 20年という長い期間、化膿性汗腺炎と戦い、30~40箇所の切開・手術を経験していること。「初めて症状が出てから20年くらいになります。手術や切開だけでも30〜40箇所はしてると思います。」
- 妊娠中の治療の制限: 妊娠中であるため抗生物質が飲めず、激痛をカロナールでしのぎきれない辛さ。局所麻酔の使用についても情報を求めている。「現在妊娠中なのですが、妊娠中に切開や手術で局所麻酔を打ってもらったことある方いますか?激痛でどうにかして欲しいのですが体質的に抗生物質が飲めません…。」
- 病気の遺伝: 親や姉弟も同じ肌質で炎症を起こしているため、遺伝の可能性を指摘していること。「私の場合も遺伝だと思われます。肥満や喫煙はないのですが親と姉弟が同じ肌質でしょっちゅう炎症を起こしてます。」
- 合併症の可能性: 胃腸が弱く下痢体質であり、クローン病や潰瘍性大腸炎との合併も視野に入れていること。「あと、クローン病や潰瘍性大腸炎も合併しているような文献も見たことがありました。私自身もかなり胃腸が弱く下痢体質です。」
- ヒュミラへの期待: 妊娠・子育て後にヒュミラを試してみたいと考えていること。「今は妊娠や子育てをしたいので5年後くらいにはヒュミラ使ってみたいなと心の底から思ってます。」
2-2-2. つきこさん:デリケートゾーンの悩みと仕事との両立
つきこさんは「独身アラフォー」と発言されており、40歳前後と推測されます。13年間我慢してきたデリケートゾーンの症状が、最近になって悪化し、手術を検討されています。
つきこさんが抱える主な悩み
- デリケートゾーンの症状と羞恥心: デリケートゾーンの腫れや潰れを長年我慢してきたこと、そして排膿時の強烈な臭いと痛みに恥ずかしさを感じていること。「デリケートゾーンが腫れて潰れて…を繰り返して。場所が場所で恥ずかしくて病院に行かず。おできだろうと騙し騙しやってきて13年我慢。」、「緊急で排膿となりましたがもう診察室内にものすごい臭い充満で恥ずかしいやら、超絶痛いやら…」
- ホルモンバランスの影響: 生理前やストレスによる生理不順が症状の悪化に繋がっていると感じていること。「私は出産していませんが、生理前に腫れます。」、「生理、ホルモンバランスにリンクしてそうですよね。」
- 手術への不安: 瘻孔ができているため手術を勧められているが、皮膚移植や傷跡への不安があること。「手術は、皮膚の下にできた瘻孔ごと、ごっそり取り除きお尻の皮膚をつかって皮膚移植、と聞きました。」、「うーん、怖いし傷跡がなぁ…」
- 仕事との両立: 激務の中、通院のために仕事を休むことへの負担や、病状悪化時に病院に行けないことへの葛藤。「仕事とこの病気をうまくコントロールするのがなかなか難しいです。。」、「仕事より健康が大事って分かってるけど、病気と戦うにはお金が必要なの。」
- 薬の耐性と副作用: 抗生物質の効き目が落ちてきていること、薬疹の可能性、そしてミノサイクリンとコルヒチンの併用治療の模索。「抗生物質、薬の効き目落ちてきていませんか?私は明らかに落ちています。」、「★ミノサイクリン塩素塩カプセル100mg ★コルヒチン錠0.5mg」
- 病気への諦め: 根本的な治療がないことへの絶望感や、「どうせ行っても治らない」という投げやりな気持ち。「根本的な治療が無いの本当に辛いですね。」、「腫れても無視しています…どうせ行っても治らない、て投げやりの気持ち。」
2-2-3. すももさん:ヒュミラへの検討と生理周期の影響
すももさんは「中学生のころに発症し4度手術を行なってきました。内服の抗生物質が効かない場合は、点滴をしてもらっています。現在30過ぎました」と発言されており、30代と推測されます。
すももさんが抱える主な悩み
- 治療法の模索: 抗生物質が効かない場合の点滴治療や、アダリムマブ・ヒュミラの検討。「アダリムマブやヒュミラを使用してるかたはいらっしゃいますか?」
- 生理周期との関連: 生理前後に症状の波があると感じており、ホルモンバランスの影響について情報を求めている。「女性で生理前後に症状の波が出る方いらっしゃいますか?」
- 病気の遺伝: 家族に粉瘤体質や九州出身者がいることから、遺伝的要素を指摘している。「祖父が鹿児島に近い出身で顔の彫りが濃いのですが、、汗腺炎は縄文系の血筋に多いそうです👀 私の場合は両親とも九州、粉瘤などができやすいことからも、家族性とのこと。」
- 病気の認知度と難病指定への期待: 化膿性汗腺炎の研究が進み、難病指定されることへの期待。「苦しんでいる患者さんが多いから、難病にできるよう調査をしているとお話があり、私もアンケートに答えてきました。」
- 肥満と体質への悩み:化膿性汗腺炎と肥満の関係はデリケートな側面があります。すももさんからは「ストレスで食べてしまう傾向にあり肥満体型なので、痩せるようにと懇々と説明され泣きそうにとなりましたが(笑)」というコメントが寄せられています。【運営者注】 肥満は悪化要因の一つとされますが、患者さんの中には標準体重を維持していても炎症を繰り返す方もいらっしゃいます。 痩せていても発症するケースや、減量のみで症状が改善しないケースも少なくありません。この病気は体質的な要素も大きく、体重管理だけでなく、多角的な視点での治療が重要です。
2-2-4. miiさん:広範囲の症状と皮膚移植への決断
miiさんは、年齢については触れていませんが、「痛みがひどく眠れなくてお邪魔しました」という表現から、比較的症状が重いことが伺えます。
miiさんが抱える主な悩み
- 広範囲の症状とトンネル形成: 一つのデキモノだけでなく、中でトンネルになりいくつもできている最悪な状態であること。「私の場合は1つのデキモノだけではなく、中でトンネルになりいくつもできちゃってる最悪な状態です」
- 皮膚移植への恐怖と決断: 手術を勧められているものの、皮膚移植への怖さから決心できずにいること。しかし、痛みに耐えきれず、最終的に手術を決意。「手術しかないよと言われてるけど皮膚移植こわくて決心できないんです」、「でもやっと決心できたので、今週中には紹介状をもらいに行く予定です」
- 術後の痛みと不安: 手術後の痛みや、入院生活、準備する服への不安。「皮膚移植って術後どれぐらい痛いんだろ🤔用意する服も難しい( ˘•ω•˘ )」
- 食生活への影響: ケーキやポテトチップスを食べると確実に腫れるため、食事制限をしていること。「私は🍰とポテトチップス食べると確実にどこかが腫れます(´・_・`)だから食べなくなりました笑」
- 自己防衛への反省: 恥ずかしさから長年病院に行かず、ひどくなってしまったことへの後悔。「恥ずかしいからと私も長年病院に行かずひどくなりすぎてしまいました」
3. 症状・患部・見た目に関するリアルな悩み
化膿性汗腺炎の患者さんたちは、身体の様々な部位に症状が現れ、見た目や臭いといったデリケートな問題にも深く悩んでいます。オープンチャットでは、そのようなリアルな声が共有されています。
3-1. 痛み、腫れ、膿、臭いの苦痛
共通して多く語られるのは、化膿性汗腺炎がもたらす「痛み」「腫れ」「膿」「臭い」への苦痛です。
- 痛み: 「現在も10年以上前に手術したところが腫れて激痛で文字を打つのがやっとです。」(いなさん)、「どんなに小さくても激痛ですよね。」(つきこさん)、「最上級につらたんです」(miiさん)といった表現からも、痛みの深刻さが伝わってきます。特に腫れがピークに達した時の痛みは、日常生活を困難にするほどです。
- 腫れ: 「先月末、あっという間に超特大に腫れ上がりまして。手のひらで覆えないくらい…20センチくらい?」(つきこさん)、「足の付け根がそこそこ大きくてしこりが痛くてくっそおおおて感じです。」(つきこさん)。腫れの大きさや場所によっては、歩行や座ることも困難になることがあります。
- 膿: 「膿もほとんど出ずまわりの組織が腫れてるだけのことが多いのですがまわりの組織ごと取って縫う方針の先生が多かったです。そうなると大掛かりだしまた腫れてきての繰り返しです。」(いなさん)。膿が出ることは一時的に痛みを和らげるものの、その処理や見た目への影響も大きな悩みです。
- 臭い: 「夏場の今は特に臭いが気になるので困ったものです」(クローディアさん)、「自分の臭いで参ってしまう事が初だったので、今は慣れてきましたが、大変でした!」(クローディアさん)、「自分で「うわ!」と思うレベルの臭いということは、他人はもっと臭いでしょうからね」(クローディアさん)。他者への影響を心配し、行動を制限する患者さんも少なくありません。
3-2. 患部と見た目に関する悩み
化膿性汗腺炎は、身体の様々な場所に発症しますが、特にデリケートな部位の症状は、患者さんの精神に大きな影響を与えます。
- デリケートゾーン: つきこさん、miiさん、すももさん、クローディアさんの多くが鼠径部や陰部に症状を抱えています。「デリケートゾーンが腫れて潰れて…を繰り返して。場所が場所で恥ずかしくて病院に行かず」(つきこさん)、「私VIO+鼠蹊部とか全部該当箇所で…」(つきこさん)。
- 脇の下: miiさん、つきこさんの発言に脇の症状が見られます。「私もなんか左脇に違和感が…うっすら痛い。触るとなんとなく腫れるような…気のせいのような…」(つきこさん)、「脇の手術しましたよ🙋頑張ってくださいね!」(miiさん)。
- 耳の裏: つきこさんとすももさんが耳の裏の症状について触れています。「耳の裏が腫れると、耳の中も腫れる方いますか?」(つきこさん)、「私も両耳の裏にあります!ガーゼも貼りにくいし、こまめに拭いてますが、液だれします」(すももさん)。
- 顔: 「まぶた、目尻あたりにぷっくっと腫れが出来たのが2ヶ月前…きっとニキビ!うん、そう!て言い聞かせたけど赤みは増しぷにぷにシコリ感は増すばかり…昨日皮膚科行って…化膿性汗腺炎だねーと(tear)切開して2針縫ってきました。顔に進出するのはやめて欲しい」(つきこさん)。顔に症状が現れることは、患者さんにとって特に衝撃的で、精神的負担が大きいことが伺えます。
- 傷跡・色素沈着: 「傷跡、色素沈着、女としての価値…分かります…分かりますよーー!」(つきこさん)、「痕にもなるしテンション下がりますよね🥲」(miiさん)。見た目に関する悩みは、患者さんの自尊心や恋愛感情に深く関わってきます。
3-3. 重症度としこり、自壊、切開
症状の進行度合いも様々です。
- 重症度: いなさんの「レベル的には中等症くらいだと思います」、つきこさんの「私は病気としては軽度の部類かと思われます。一度悪化すると物凄い腫れる&爆発なんですが」という発言から、同じ病気でも症状の重さには個人差があることが分かります。
- しこり: 「膿んでぶよぶよになって破裂するならまだ良いのですが、シコリになって残ってるところがたくさんあります。」(いなさん)、「シコリ・・・残ったままです」(クローディアさん)。しこりは、炎症が落ち着いても残ることがあり、違和感や見た目の問題となります。
- 自壊と切開: 「朝方やっと爆発して痛みがかなり良くなりました🥲」(いなさん)、「排膿は、腫れて膿んでるところを少しメスで切ってあとは…ぎゅーと。痛いです。うめき声でます」(つきこさん)。自壊(自然に破裂すること)や切開(メスで切ること)は、痛みを伴うものの、一時的な解放感をもたらすことが多いようです。
4. 治療法・薬・手術の経験談
化膿性汗腺炎の治療は多岐にわたり、患者さんたちは様々な方法を試しながら、自分に合った治療法を模索しています。オープンチャットでは、薬の効果や手術の経験談が活発に共有されています。
4-1. 薬物療法:抗生物質・生物学的製剤・その他
患者さんたちは、様々な薬を試しています。
- 抗生物質:
- ミノマイシン(ミノサイクリン): クローディアさん、つきこさん、すももさんなどが服用経験があります。クローディアさんは「ミノマイシンだかミノサイクリンだかいう名前だったかなと思います。ただ、下痢になってたので整腸剤も処方してもらい、それも一緒に飲んでました。」、「効き目がありましたよ。」、つきこさんは「★ミノサイクリン塩素塩カプセル100mg」「効果ある時とダメな時がある感じ。」と、個人差があるようです。また、長期服用による抗体形成や肝臓への負担も懸念されています。クローディアさん「飲みすぎると抗体を持った菌が出来る恐れがあるので一度やめてみましょうか」、つきこさん「やっぱり抗生物質の常用は耐性が付くのもそうですし、肝臓への負担が大きく将来的に危ないとのことでした。」
- 抗生物質の効果: いなさんは「抗生物質を飲んでもシコリは消えませんよね?炎症は落ち着きますか?破裂しますか?」と他の患者に尋ねており、自身は抗生物質を使えない体質であるため、その効果について関心が高いことが伺えます。「抗生物質効かない…分かります」(つきこさん)と、効き目が感じられない場合もあります。
- 生物学的製剤:
- ヒュミラ: クローディアさん、いなさん、すももさんが言及しています。クローディアさんは「私もヒュミラがイマイチ効かず」、いなさんは「5年後くらいにはヒュミラ使ってみたいなと心の底から思ってます。」と、期待と現状のギャップが見られます。すももさんは他の患者の経験談を通して、ヒュミラ中止理由として金銭面が挙げられたことについて「やはり金銭面しんどくなりますよね。。高額医療を上手く使うことも難しかったですか?」と尋ねています。
- ビンゼレックス: クローディアさんが「今年の3月からビンゼレックスを投与してます!」と使用経験を共有。効き目が現れるまで時間がかかるものの、「効き目が現れるのが半年投与して50%、1年目で80%と言われ、多分効果が出たらそこから手術とかなんでしょうが、気長にやるしかないのか〜って感じです。」、「ビンゼレックス自体は効いているらしく、今まで2週間に1回通院だったのが月1に変わりましたので、前に進んでると思って通院してます!」と効果を感じているようです。
- コルヒチンとミノサイクリンの併用療法: つきこさんが「★ミノサイクリン塩素塩カプセル100mg ★コルヒチン錠0.5mg」の併用療法をシェア。痛風の薬として知られるコルヒチンが、化膿性汗腺炎にも有効であるという論文に基づいた治療法で、「実際3ヶ月以上飲み続けた今、かーなーり私には効いているようです。」と効果を実感しています。つきこさんは、この薬の組み合わせにより、以前は生理前に必ず腫れていたのが腫れなくなったと報告しています。
- 漢方薬: つきこさんとmiiさんが漢方を試したものの、「ちなみに私、漢方は全然効果なかったです」、「私も漢方は効果なかったです」と、効果が感じられなかったようです。
- 新薬への期待: 「新薬!ビメキズマブですかね?調べてみました。病院に行ったら先生に言ってみようと思います!」(つきこさん)、「やっと化膿性汗腺炎に向き合った薬が出てきましたね〜と。」(つきこさん)。新しい治療法への情報共有と期待も伺えます。
4-2. 手術療法:切開・切除・皮膚移植
薬物療法で効果が得られない場合や、症状が重い場合には手術が検討されます。
- 切開排膿: 「排膿は、腫れて膿んでるところを少しメスで切ってあとは…ぎゅーと。痛いです。うめき声でます」(つきこさん)。このつきこさんの発言は、切開排膿の具体的なプロセスとそれに伴う痛みを詳細に描写しています。
- 切除: 瘻孔ごと病変を切除する方法です。「外科的手術で取り除けば、繰り返すリスクは下がるそうです。」(つきこさん)。
- 皮膚移植: 広範囲の切除が必要な場合に行われます。「手術は、皮膚の下にできた瘻孔ごと、ごっそり取り除きお尻の皮膚をつかって皮膚移植、と聞きました。」(つきこさん)。miiさんは実際に皮膚移植の手術を受け、「太ももから持ってくる予定でしたが全部背中からでできたそうです。」と報告。運営者の場合は、過去に太ももから皮膚移植を行った経験があります。このように、手術部位も症状の場所や範囲によって個人差があります。
- 手術のタイミングと再発: 「手術したその日の夜に、ボコっと別の場所が腫れました🤣」(つきこさん)、「移植した部分にはできていませんが、すぐ横に新たにできました」(miiさん)。手術を受けても別の場所に再発する可能性があり、患者さんを悩ませています。
4-3. 自己処置とその他の工夫
患者さんたちは、日々の生活の中で様々な自己処置や工夫をしています。
- ガーゼ: 「ガーゼを日常的に使うことも初めてでしたしAmazonで安く売ってて良かったです😊」(クローディアさん)、「私も常にガーゼなど持ち歩いてます!」(すももさん)。浸出液の処理や摩擦からの保護に欠かせないアイテムです。
- ワセリン: すももさんが「退院後でしたら、白色ワセリンはドラッグストアの医薬品コーナーの棚にひっそり売ってますよー🥺 わたしは普段の処置で、イソジンゲルのかわりに使ってます!」と、刺激の少ないワセリンの使用を提案しています。
- 香水: 「私は香水をつけるようになりましたが一時的なものに過ぎないので、なんとも言えないですね〜😭」(クローディアさん)。臭い対策への意識の高さが伺えます。
- ノーパン: 「ノーパン笑私もノーパンやりました笑」(つきこさん)。つきこさんの文脈から、生理前の腫れ対策としての工夫であると考えられます。
5. 日常生活・メンタル・人間関係への影響
化膿性汗腺炎は、患者さんの日常生活、精神状態、そして人間関係にまで深く影響を及ぼします。オープンチャットは、そのような悩みを打ち明け、理解し合える貴重な場となっています。
5-1. ホルモンバランスと生理の影響
女性患者さんにとっては、ホルモンバランスが症状に大きく影響することが共通の悩みです。
- 生理前後の悪化: 「私は出産していませんが、生理前に腫れます。」(つきこさん)、「私も生理前に良くできますよ。」(つきこさん)、「主治医に聞いたら、やはり女性は生理=ホルモンの動きに左右されるから生理前後に症状が出やすいって言っていました。」(つきこさん)。多くの女性患者さんが、生理周期と症状の関連を指摘しています。
- ピルの影響: 「ピルで症状が悪化といったことは不明だけどホルモンを操作するのでもしかしたら影響はあるのかも?と言っていました。」(つきこさん)、「大事な用事でピル使って生理ずらした時、超巨大に腫れたことがあったのでやっぱりホルモンとの関係はあると思います。」(つきこさん)。ピルの使用が症状に影響を与える可能性も指摘されています。
5-2. 食生活・減量・生活習慣
食生活や体重管理も、化膿性汗腺炎の症状に影響を与える可能性があります。
- 糖質・ジャンクフード: 「ご飯など糖質を多く摂りすぎても腫れてくる気がします。」(いなさん)、「私は🍰とポテトチップス食べると確実にどこかが腫れます(´・_・`)だから食べなくなりました笑」(miiさん)。特定の食べ物が症状悪化の引き金となるようです。
- 肥満と減量:化膿性汗腺炎の悪化要因として肥満が挙げられることもありますが、その関係性は複雑です。つきこさんは「ちなみに私は喫煙は無いですが肥満です 今日先生に、痩せたら治るってわけじゃないですよね?て迫ってしまいました苦笑」と、自身の体型と病気への疑問を呈しています。運営者(私)も喫煙者で35kgの減量に成功しましたが、症状の改善は感じられませんでした。 肥満ではない痩せている患者さんも多く存在し、標準体重を維持していても炎症を繰り返す方がいるため、肥満は悪化要因の一つであっても、根本原因ではないと実感しています。大切なのは、個々の体質に合わせた無理のない生活習慣の改善と、医師との相談です。減量に関する詳細は、化膿性汗腺炎でも夢叶う!35kg減量後の体重維持と管理人の未来図でご紹介しています。
- 野菜: 「野菜が大嫌いなんですよ…」(つきこさん)。食生活の改善は、多くの患者さんにとって課題の一つです。
5-3. 仕事・学業との両立
化膿性汗腺炎は、仕事や学業にも大きな影響を与えます。
- 通院の難しさ: 「少し遠い&大きい病院で平日&午前中→仕事を休まないといけないので気軽に行けません。」(つきこさん)、「なんで病院、土日やってないんだろう涙仕事休めなくて病院行かず悪化もありますね。。」(つきこさん)。平日の通院は、社会人にとって大きな負担となります。
- 業務への影響: 「仕事が激務の中、なんとか調整しながら病院に何度か通い…」(つきこさん)、「仕事が色々ややこしい時期なので、早めに上司には伝えました〜」(つきこさん)。症状が重い場合は、仕事への支障も大きくなります。
- ストレス: 「仕事のストレスで4ヶ月生理止まっていたのですが、その時は腫れなくて快適でした。」(つきこさん)、「ストレスは確実に腫れる原因ですよね〜」(つきこさん)。ストレスは、化膿性汗腺炎を悪化させる大きな要因の一つとして挙げられています。
5-4. メンタル・人間関係・周囲の理解
周囲の理解が得られにくいことや、デリケートな部位の症状は、患者さんの精神に深く影響します。
- 孤立感: 「家族に話しても伝わりづらく。」(つきこさん)、「周りに理解のない病気なので」(つきこさん)。
- 自尊心・恋愛: 「パートナーは欲しいなぁと思っているのですが、本当この病気で怖いです。」(つきこさん)、「傷跡、色素沈着、女としての価値…分かります…分かりますよーー!」(つきこさん)。
- 病院での羞恥心: 「診察室内にものすごい臭い充満で恥ずかしいやら、超絶痛いやら…」(つきこさん)、「大学病院だから学生たちが5〜6人立ち会ってて…ズラーーーと皆で覗きこんできたんです…ショックで顔真っ赤で心理的に死にましたね…」(つきこさん)。
しかし、オープンチャットのような場所で同じ悩みを共有することで、孤立感が和らぎ、前向きな気持ちになれることもあります。
- 共感と救い: 「他の人の意見が聞けて良かった。ありがとうございます😊」(クローディアさん)、「話せる相手がいなくて悩んでいたので良かったです。」(いなさん)、「朝風呂に浸かりながら、何がいけなかったのかな〜とモヤモヤしてましたが、救われました!」(クローディアさん)。
6. 化膿性汗腺炎wikiとLINEオープンチャットが目指すもの
化膿性汗腺炎Wikiは、情報が少なく、認知度が低いこの病気と闘う患者さんたちのための「拠点」となることを目指しています。そして、LINEオープンチャットは、その「拠点」で患者さん同士がリアルタイムでつながり、支え合う「共感」の場です。
6-1. 患者さんの「声」が集まる場所
このオープンチャットは、まだ少人数ではありますが、一人ひとりの患者さんの「生の声」が詰まっています。
- リアルな情報交換: 薬の効果、手術の経験、自己処置の工夫など、医師からは得にくい実践的な情報が共有されています。
- 精神的な支え: 誰にも言えない痛さ、辛さ、恥ずかしさを打ち明けられる場所があることで、患者さんの心が救われています。
- 「私だけじゃない」という安心感: 同じ悩みを持つ人との出会いは、患者さんの孤立感を和らげ、前向きな気持ちを育みます。
クローディアさんの「他の人の意見が聞けて良かった。ありがとうございます😊」、いなさんの「話せる相手がいなくて悩んでいたので良かったです。」という言葉は、まさにオープンチャットの価値を物語っています。
6-2. 未来への希望:難病指定と新薬開発
患者さんたちは、化膿性汗腺炎が難病指定されること、そして有効な新薬が開発されることを強く願っています。
- 難病指定への期待: 「早く難病指定されてほしいですね。」(いなさん)、「苦しんでいる患者さんが多いから、難病にできるよう調査をしているとお話があり、私もアンケートに答えてきました。」(すももさん)。
- 新薬への期待: 「新薬!ビメキズマブですかね?調べてみました。病院に行ったら先生に言ってみようと思います!」(つきこさん)、「まじで誰か薬作って欲しいです…」(つきこさん)。
化膿性汗腺炎Wikiは、このような患者さんの声を広く社会に届け、病気の認知度向上と研究・治療の進展に貢献していきたいと考えています。
6-3. あなたの参加が「希望」になる
化膿性汗腺炎Wikiの運営者が作成したLINEオープンチャットは、開設以来、少人数ながらもアットホームな交流を育んでいます。少人数だからこそ、一人ひとりの声に耳を傾けやすく、気軽に質問したり、悩みを打ち明けたりしやすいというメリットがあります。
「一人で悩まないでください。あなたの声が、きっと誰かの勇気になります。」
このオープンチャットは、あなたのような新しい仲間を心待ちにしています。あなたの体験談や経験談も、きっと他の患者さんの助けになるはずです。
LINEオープンチャットへのご参加はこちらから!
化膿性汗腺炎Wiki LINEオープンチャット

このURLをクリックするか、QRコードをLINEアプリで読み取ることで、オープンチャットに参加できます。あなたの参加が、このコミュニティをさらに強く、温かいものにしてくれるでしょう。
まとめ:化膿性汗腺炎患者の孤立感を乗り越え、共に歩むコミュニティへ
この記事では、化膿性汗腺炎Wikiが運営するLINEオープンチャットに集まった患者さんたちの、診断から治療、日常生活、そして精神的な側面まで、多岐にわたるリアルな体験談をご紹介しました。クローディアさん、いなさん、つきこさん、すももさん、miiさんの貴重な声を通して、この病気が患者さんに与える影響の大きさと、孤立しがちな状況が浮き彫りになったのではないでしょうか。
化膿性汗腺炎は、未だ認知度が低く、情報も限られているため、多くの患者さんが「自分だけが苦しんでいるのではないか」と感じがちです。しかし、オープンチャットのような場で同じ悩みを共有することで、「私だけではない」という共感が生まれ、精神的な支えとなることを、彼らの体験談が強く示しています。
化膿性汗腺炎Wikiは、今後もこのような患者さんの「声」を大切にし、情報発信とコミュニティ形成を通じて、この病気と闘うすべての人々を支援していきます。今回の【第1弾】記事に続き、今後も【第2弾】、【第3弾】と、さらに多くの患者さんの体験談をお届けしていく予定です。
あなたの経験も、きっと誰かの役に立ちます。一人で抱え込まず、ぜひLINEオープンチャットにご参加ください。温かい共感の輪の中で、共に前向きに病気と向き合い、希望を見出していきましょう。
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