はじめに:なぜ「個人サイト」が「企業」と手を組むのか?
みなさん、こんにちは!
化膿性汗腺炎wiki 運営責任者の 田中 創(たなか はじめ) です。
いつも当サイトやSNS(Twitter/Facebook/note)をご覧いただき、本当にありがとうございます。
今日は、いつもの病気に関する解説記事とは少し趣向を変えて、「化膿性汗腺炎wikiがこれまでに実施してきた企業様との連携・協力案件」について、まとめてご紹介したいと思います。
私たちが「企業連携」に取り組む理由
みなさんもご存知の通り、化膿性汗腺炎(HS)は、まだまだ世間での認知度が低く、治療法も限られている難治性の病気です。
「化膿性汗腺炎wiki」は、2022年の開設以来、私個人が運営しているサイトであり、医師や専門家がいるわけでもなければ、バックに大きな資金があるわけでもありません。まさに「患者と家族による、患者のための手作りサイト」です。
そんな私たちが、なぜ製薬会社さんや医療ベンチャーさんといった「企業」と積極的に連携するのか?
それには、2つの大きな理由があります。
- 「患者さんの声」を医療の現場に届けたいから
新しい薬や治療法を作るためには、実際に苦しんでいる患者さんの「リアルな声」や「データ」が不可欠です。私たちは、企業と患者さんを繋ぐ「架け橋」になることで、医療の発展を加速させたいと考えています。 - コミュニティを維持・発展させるため
ボランティア運営には限界があります。企業様と適切なパートナーシップを組むことで、サイトの運営基盤を安定させ、より質の高い情報をみなさんに届け続けることができます。
今回は、私たちがこれまでに実現してきた(そして記憶している限りの!)3つの主要な協力事例を、時系列順にご紹介します。
【Case.01】「見えない痛み」を言葉にする
北大発ベンチャーによる患者インタビュー(2023年)
まず最初にご紹介するのは、サイト開設から間もない頃(2023年1月頃)にご依頼いただいた、株式会社DiveDot様との協力事例です。
DiveDot様は、北海道大学発のベンチャー企業で、「臨床現場と企業の架け橋になる」ことをモットーに活動されています。
どんなことをしたの?
化膿性汗腺炎の患者様を対象とした、オンラインでのインタビュー調査の募集にご協力しました。
このプロジェクトでは、特定の症状でお悩みの患者様を対象に、日常生活での困難や治療への思いなど、患者様の「生の声」を集めるお手伝いをいたしました。
この案件の「ここがポイント!」
この案件は、まだWikiが走り出したばかりの頃に「化膿性汗腺炎の患者さんの声を聞きたい企業がいるんだ!」ということを私たちに気づかせてくれた、記念すべき案件です。
企業様からは「社会的意義」を重んじるメッセージをいただき、単なる調査協力に留まらず、「医療の発展に寄与する」という意識を持ってご協力できる方を募集しました。
サイト開設当初の手探りな状況ではありましたが、企業様と患者様を繋ぐ最初の重要な一歩となりました。
【Case.02】全国規模の「治療実態」を調査する
某調査会社様によるオンラインインタビュー募集の事前アンケート協力(2024年)
次にご紹介するのは、2024年夏頃に実施された某医療系調査会社様との連携事例です。
(※こちらは企業様のご意向により、社名は非公開となりますが、医療・ヘルスケア分野で非常に実績のある企業様です)
どんなことをしたの?
化膿性汗腺炎と診断された患者様を対象に、「診断までの流れ」や「日常生活での困りごと」、そして「現在の治療状況」に関する意識調査を行うプロジェクトにご協力しました。
オンラインインタビュー募集の事前アンケート調査の周知・募集協力を通じて、より深く患者さんの生活実態を掘り下げるためのサポートを行いました。
この案件の「ここが重要!」
診断されたばかりの方から、すでに治療を進めている方まで、幅広いステージにいる患者さんの「リアルな声」を集めることが目的でした。
当サイトやSNSを通じて広く呼びかけを行うことで、「なかなか表に出てこない患者データ」を集める一助となりました。
【Case.03】世界共通の「痛み」を日本語にするお手伝い
質問票の日本語翻訳・監修プロジェクト(2025年)
そして直近の事例が、合同会社ワイズトランスレーション様との連携事例です。
これは、私たちの活動の中でも特に「医療の未来に直結した」と感じられる、非常に意義深いプロジェクトです。
どんなことをしたの?
「認知デブリーフィング」という、海外で作られた「化膿性汗腺炎の質問票」を、日本の患者さんが読んでも違和感のない自然な日本語にするための「翻訳チェック&監修」作業です。
この案件は、他の案件とは異なり「属性の分散(性別・年齢のバランス調整)」や「人数の調整」が必要となるミッションでした。
「男性○名、女性○名」といった条件に合わせてご協力いただく必要があるため、単に記事を公開して終わりではありません。
応募状況の変化に合わせて、情報を適宜更新するなど、企業様(ワイズトランスレーション様)とも連携しながら、その都度柔軟な対応を行いました。
難しい調整が必要な場面もありましたが、企業様と密に連携を取りながら進めることで、プロジェクトに貢献することができました。
この案件の「ここがすごい!」
この取り組みで完成する「正式な日本語版質問票」は、その後の「新薬の治験(臨床試験)」で実際に使われる予定です!
つまり、協力してくれた患者さんの声が、新しい薬の開発プロセスの一部になったのです。
ワイズトランスレーションの担当者である山本様からも、以下のような熱いコメントをいただきました。
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【担当者様からのコメント】
「運営者様のご協力により、質問票翻訳に対する化膿性汗腺炎患者様の声が認知デブリーフィングを通して製薬会社に届けられました。このことにより、日本での治験準備が遅滞なく進行したことは化膿性汗腺炎患者の皆様にとっても有益なことだったと思います。」
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私たちの小さな活動が、まわりまわって将来の治療薬開発に貢献できた。これこそが、Wikiを運営していて一番嬉しい瞬間です。
まとめ:あなたの「声」が、未来の「薬」を作る
ここまで、3つの主要な協力事例をご紹介してきました。
| 時期 | パートナー企業様 | 取り組み内容 | キーワード |
|---|---|---|---|
| 2023年 | (株)DiveDot様 | インタビュー | #ベンチャー #創薬支援 |
| 2024年 | (某調査会社様) | 治療実態Web調査 | #大規模調査 #QOL |
| 2025年 | (同)ワイズトランスレーション様 | 翻訳・監修プロジェクト | #治験 #国際基準 |
現時点で私たちが記憶している企業案件は上記の3つですが、もしかすると日々の運営の中で、うっかり掲載が漏れてしまっている案件があるかもしれません。
**「うちの案件が載ってないよ!」という企業様がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください! **すぐに追加させていただきます。
私たち化膿性汗腺炎wikiは、ただ情報を載せるだけのサイトではありません。
「治りたい」と願う患者さんと、「治したい」と努力する企業・研究者を繋ぐハブ(結節点)です。
企業担当者様へ
私たちは、まだ小さなコミュニティですが、「なんとかしたい」という熱量はどこにも負けません。
患者アンケート、座談会、治験の告知など、もしご協力できることがあれば、ぜひお気軽にお声がけください。
▼ 詳しい依頼方法・ガイドラインはこちら
企業様からの依頼対応マニュアル:化膿性汗腺炎wiki患者募集ガイド

患者のみなさんへ
いつもご協力いただき、本当にありがとうございます。
みなさんがアンケートに答えたり、インタビューで辛い体験を話してくれたりすることは、決して無駄にはなりません。それは巡り巡って、「より良い治療法」や「社会の理解」となって、必ず私たちのもとに帰ってきます。
これからも、「ひとりじゃない」と思える場所を、一緒に作っていきましょう!


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